リリィ
4月17日 日 晴れ
10:00-12:00
① 800 5:28'7
② road 1:45'7
帰り道、ガレージから犬と一緒におじいさんが出てきた。
目が合って、挨拶しないのもきまりが悪いから
「ッチハ!エエヒですな」
年のころ80近いおじいさん。
「今日はちょっと寒いことない?」
(そうか、走って来た私には丁度いい気温でも
家から出てきたお年寄りには寒かったのだ)
「そうですなぁ。朝のうちはまだ寒いですな」
(取り繕った挨拶に呆れている自分自身。それで、連れの犬に話を振ってみた)
「名前はなんていうんですか?」
「リリィ。もう年寄りです。平成8年生まれです」
「14才ですね。まだまだ元気ですやんか」
私は、座って、頭や胸を素手で触りながら言った。
茶色の毛は艶こそないがふさふさしている。
目がしょぼくれているのと
活発さを感じないのが老犬の証ではある。
角で二股に別れてから、向こうのリリィを振り返って見る。
アスファルトの白線を背景に
しなびれた腹が浮かびあがって
黒ずんだおっぱいが、垂れ下っていた。
14才といえば人間なら80才を越えているのだろう。
80過ぎても、800mくらいは4分台で走りたいものだ。
ストップウォッチを握った左手の親指がボタンを押した。
10:00-12:00
① 800 5:28'7
② road 1:45'7
帰り道、ガレージから犬と一緒におじいさんが出てきた。
目が合って、挨拶しないのもきまりが悪いから
「ッチハ!エエヒですな」
年のころ80近いおじいさん。
「今日はちょっと寒いことない?」
(そうか、走って来た私には丁度いい気温でも
家から出てきたお年寄りには寒かったのだ)
「そうですなぁ。朝のうちはまだ寒いですな」
(取り繕った挨拶に呆れている自分自身。それで、連れの犬に話を振ってみた)
「名前はなんていうんですか?」
「リリィ。もう年寄りです。平成8年生まれです」
「14才ですね。まだまだ元気ですやんか」
私は、座って、頭や胸を素手で触りながら言った。
茶色の毛は艶こそないがふさふさしている。
目がしょぼくれているのと
活発さを感じないのが老犬の証ではある。
角で二股に別れてから、向こうのリリィを振り返って見る。
アスファルトの白線を背景に
しなびれた腹が浮かびあがって
黒ずんだおっぱいが、垂れ下っていた。
14才といえば人間なら80才を越えているのだろう。
80過ぎても、800mくらいは4分台で走りたいものだ。
ストップウォッチを握った左手の親指がボタンを押した。