正月の四日、私は義父と病院の部屋で会った。義父が足を骨折したのであった。義父は、左足を曲げたまま、掛け布団を持ち上げて天井を見上げていた。 私は耳元に近づいて、骨折した状況について尋ねた。義父は両手を半開きしながら言った。 「コンクリートと…
2013年の正月2日、朋輩の家に伺おうと思った。 人が一人すれ違えるだけのコンクリートの狭い坂道に足を踏み入れると 爪で掻き切ったような横溝がずっと上まで続いている。 1分程歩いただけで息が切れてきた。 「半年も、運動していないと、こんなにも体力…
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